痛風の治療には主に4種類あります。
1.発作を抑える治療
発作の最中に薬で痛みをやわらげて炎症を抑えます。ジクロフェナク、フェンブフミン、インドメタシンといった薬が処方されることが多いです。発作自体の症状を抑える治療なので、高尿酸血症が治ることはありません。痛みが引けば、次に尿酸値を下げるという治療に移行します。
2.尿酸値を下げる治療
尿酸値を下げる治療には3種類あります。
1つ目は尿酸の排出を促進する薬を服用すること。主にベンズブロマロンという薬が処方されることが多いです。
2つ目は、尿酸の生成を抑える薬を服用すること。主にアロプリノールという薬が使われます。一般的に両方とも副作用は少ない薬なので、かなり普及しています。
3つ目は食事療法。今までは、プリン体を含む食品を控えましょう。ということが盛んに言われていました。ただし、食品からとったプリン体はほぼ分解されるため、痛風には直接の関係が薄いという研究結果が出ています。それよりも暴飲暴食を控えたり、規則正しい食生活を続けること。そちらのほうが大切です。
またこれらの投薬治療には注意点が2つあります。
1つ目は勝手にやめないことです。痛風・高尿酸血症の治療は長期に渡ります。自分の判断で止めてしまうと、次の発作に一歩ずつ近づくことになります。2つ目は指示通りの飲み方をするということです。ほぼ安全とは言いつつも、やはり副作用の心配はあります。
症状や治療中の病気を考えて用量などが決められています。たくさん飲めばいいということでも、少なければいいということでもありませんから。
3.合併症を予防する治療
痛風は合併症が多い病気のひとつです。例えば、肥満・高脂血症・糖尿病・高血圧症・腎臓病などです。暴飲暴食はさらに虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳血管障害(脳出血や脳梗塞)につながります。これは生命の危機につながります。
痛風が発覚したら、すぐに合併症予防のために行動を起こしましょう。
4.痛風結節の治療
最後に痛風結節の治療です。痛風になって治療をしなければ5年~10年で痛風結節ができます。尿酸がこぶのようになってきます。できる場所は肘や手の甲やひざ、かかと、足の甲、足の親指の付け根などです。
それ自体で痛むことはありませんが、尿酸を溜めこむことになってしまいます。また関節が変形したり、脱臼につながることもあります。
主な治療は投薬です。尿酸値が正常になれば、尿酸結節は溶けて小さくなっていきます。
段階・状況に応じて治療方法は様々ですが、大切なのは指示を守ることです。自分の判断で薬を飲むのをやめてみたり、禁止されていることをしてみたり。回復を遅らせて、発作を早めます。しっかり指示は守るようにしてください。
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